呪術廻戦における、存在しない記憶について考察しています。存在しない記憶とは何か、虎杖と順平、東堂、脹相の関係はどうなっているのかなど気になる方はぜひご覧ください。
※アニメ以降のネタバレも含みます。
存在しない記憶とは?
東堂の脳内に突如溢れた記憶のこと
出典:呪術廻戦コミック5巻 |
存在しない記憶とは、コミック5巻第35話「京都姉妹校交流会編」で虎杖vs東堂の戦いの時に、東堂の脳内に突如溢れた”在るはずのない記憶”を指します。
東堂が戦いの最中に虎杖に女の好みを聞き、虎杖が尻と身長のデカい女の子と答えた瞬間、東堂の脳内には「学生時代、虎杖と親友だった」というありえない記憶が溢れ出したのです。
東堂は京都校ですし、ましてや虎杖は仙台出身で、高専で初対面なはず。さらにこの記憶の中ではアイドル高田ちゃんも同級生として登場します。この3人が学生時代に同じ学校に通っていたことはないので、この時東堂の脳内に溢れた記憶は存在しないと断言できます。
脹相にも存在しない記憶が発動した
出典:呪術廻戦コミック12巻 |
この”存在しない記憶”、コミック5巻時点では東堂の頭がちょっとおかしくなってしまったのかと捉えられていました。しかし、コミック12巻の虎杖vs脹相の戦いの時にも起こっているのです。
ボロボロの虎杖にトドメを刺そうとした瞬間、脹相の脳内に溢れた”存在しない記憶”。
それは虎杖と脹相が兄弟であり、九相図3兄弟と共にランチを楽しんでいる記憶でした。
この存在しない記憶のおかげで、脹相は虎杖にトドメを刺すことなくその場をあとにしたのです。
https://jujutsu-netabare.com/netabare/598/
存在しない記憶の考察
虎杖の術式である可能性が高い
存在しない記憶の正体は、”虎杖自身の術式“である可能性が挙げられます。
その術式の効果とは「相手の記憶を操作する術式(自分が相手の親しい人となる記憶を生み出す)」です。
コミック2巻での虎杖と五条との修行にて、五条は「悠仁は呪術使えないよ」と言っていましたが「今は使えないだけ。そのうち君の体には宿儺の術式が刻まれる」とも書かれていました。
そのため、虎杖は無意識ではあるものの、宿儺によって刻まれた術式を、自身の術式にして発動している可能性が高いでしょう。
宿儺自身の術式である可能性は低い
前述から”存在しない記憶”は、宿儺の術式なのではないかという仮設が立てられますが、その可能性は低いと思われます。
以下で宿儺の術式ではない説をいくつか紹介します。
①:宿儺の術式は「料理」の可能性が高いから
出典:呪術廻戦119話 |
宿儺の術式は今の所「料理」に関わるものではないかと考察されています。
これまで宿儺が使用していた術式は以下の
・斬撃(解)
・斬撃(捌)
・炎(開)
・伏魔御厨子(領域展開)
でした。そしてこの宿儺が術式を使う場面ではところどころに料理要素が見えるのです。
・2巻の伏魔御厨子使用時…領域展開後、宿儺「3枚におろしたつもりだったんだがな」と発言。
・117話の最後…宿儺「…味見といった所だな。」と発言。
・118話の最後…万死の厨房、現る!!と掲載。
・119話の最初…包丁のイラストと美味なる死はという表現。
記憶操作という洗脳能力は料理の中には考えにくいと思われるので、”存在しない記憶”は虎杖自身も気付いていない虎杖の術式であると考察できます。
②:脹相戦で宿儺は首をかしげていた
出典:呪術廻戦コミック12巻 |
存在しない記憶が発動した脹相戦では、虎杖が気絶し発動する直前宿儺が「…?」と首をかしげている様子が描かれています。
つまり宿儺はこの”存在しない記憶”について自らの術式によるものではないため、何が起きている?と考えているのではないでしょうか?
ここからも”存在しない記憶”は宿儺の術式ではないと考察できます。
存在しない記憶の発動条件の考察
存在しない記憶の発動条件は質疑応答と血液?
出典:呪術廻戦コミック5巻 | 出典:呪術廻戦コミック12巻 |
存在しない記憶の発動条件は、質疑応答と血液ではないかと予想します。
vs東堂とvs脹相の場面を見比べてみると、それぞれ敵同士であるにも関わらず戦いの最中に質問と返答をしています。
東堂戦:女性のタイプについて質問されて返答した。
脹相戦:九相図兄弟について質問されて返答した。
さらにどちらの戦闘においても発動前に虎杖が大きなダメージを受け、大量の血を流しているのが確認できます。
つまり発動条件は
「互いに敵だと認識している相手から質問され返答する」
「虎杖が敵からの攻撃によって血を流す」
なのではないでしょうか?
漫画の主人公が洗脳系の能力というのは異色ですが、強力すぎるため発動条件がかなり厳しそうです。
順平にも存在しない記憶は発動していた?
この画像はアニメオープニングの最後のシーンですが、これは順平の”存在しない記憶”である可能性が高いです。
順平は真人に変形させられて死んでしまいますが、その死の直前にオープニングのような”存在しない記憶”が溢れていたのではないかと考えられます。
虎杖と順平は、質疑応答を繰り返していたこと、最後の戦いで血を流していたこと。
また、今まで順平は、虎杖のことを「虎杖君」「呪術師」と呼んでいたのに対し、死の直前は「ゆうじ」と呼んでいます。
つまり、順平の脳内には、東堂や脹相と同様に虎杖と親しかった記憶が溢れていたのではないでしょうか。